2014.5.27
ケミカルピーリング
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ケミカルピーリングはそもそも、ヨーロッパやアメリカを中心として肌に起こるトラブルを解決する美容目的の治療法として広まってきました。
日本においても病院やエステサロンなどで取り入れられてきましたが、トラブルも多く発生したことから厚生省が治療を業として行う場合には医業にあたると定義づけました。
つまり現在では医療行為として行われているものであり、化学薬品を肌へ塗り、皮膚ごと剥がしてしまうことで効果を期待するというものです。
治療としてケミカルピーリングを用いる場合については、日本皮膚科学会のケミカルピーリングガイドラインが推奨されている症状を挙げています。
そこでは肌に起こりがちなトラブルのうちにきび、小さなしみ、小じわが該当しています。
にきびはそのときできているものであり、予後のにきび痕は除外されています。
小さなしみは日光に当たり続けていたことによるものや日焼けをしたときのものであり、小じわはあくまでも小さなもので、深くなっているものに効果を期待することはできません。
ピーリング剤としては疾患や状態に合わせてグリコール酸やサリチル酸、トリクロロ酢酸などが使用されています。
日本人の肌質に対しては、このうちグリコール酸がもっとも適しています。
実際の治療では、皮膚の剥がし方に応じて効果が違ってきます。
薄く剥がした場合には角層が除去され、皮膚の再生作用がはたらくことでにきびの治癒などにつながります。
厚く剥がすと、がんにつながり得る病変を取り除くといったことまでも可能になります。
効果の現れ方も症例によって異なるため、治療の効果がすぐに現れないとしても継続する必要があります。
一般的には、2週間ごとといったペースで治療を受けることになります。
急な改善が見られることもありますから、結果が出ないと早々にあきらめる必要はありません。
エステサロンで行われているケミカルピーリングについては、肌を整えるなどといった美容の目的に限って実施されていて、薬剤も安全性を確保するためにフェノール、トリクロール酢酸を使用してはいけないことになっています。